ランニングやトライアスロンなどの持久系スポーツをしていると、
「すねの内側が痛くなる」という経験をしたことがある人も多いと思います。
この症状は一般的にシンスプリントと呼ばれています。
筆者は現在もシンスプリントの症状が出やすく、シンスプリントの痛みを抱えて練習を行うこともあります。その中で、シンスプリントを予防する為の方法、もし痛くなってしまってからの対処、痛みがある中でも練習を継続する方法をお伝えします。
この記事でわかること
・シンスプリントが起こる原因
・シンスプリントの症状が出る予兆
・やっても良い痛み、危険な痛み
・痛みがあっても練習を止めずに継続しながら痛みを減らす方法
シンスプリントとは
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)とは、すねの内側(脛骨の内側部分)に痛みが生じるスポーツ障害で、主にランニングやジャンプなどの動作を繰り返すことで発生します。
特にランナーやトライアスロン選手など、走る距離やトレーニング量が多い競技者に多く見られ、初期は運動時のみ痛みますが、悪化すると日常生活でも痛みを感じてしまいます。
スポーツ選手にシンスプリントが多い理由
シンスプリントが起きる大きな要因の一つは
繰り返しの衝撃負荷です。トライアスロン選手の目線から、シンスプリントが多い原因を考えてみます。
1. バイク後にランニングを行う特殊な競技
トライアスロンでは、バイク競技の直後にランニングを行います。私は普段の練習でもバイク直後にランニングを行うことが多くあります。
バイクでは長時間ペダリングを続けるため、下腿の筋肉を中心に疲労が蓄積した状態になります。その状態でランニングに移行すると、疲労によるフォームの崩れ、また、着地時の衝撃を十分に吸収できなくなり、脛骨(すねの骨)に繰り返しストレスが加わります。
2. ランニング練習量の急増
レース前や強化期間等、練習量や練習強度を急激に上げてしまう傾向があると考えられます。
特に次のようなケースではリスクが高まります。
・急に走行距離を増やした
・高強度のインターバルトレーニングを増やした
・レース前の最後の追い込みでランの強度を上げた
このような急激な負荷の増加は、骨や筋肉が適応する前にストレスが蓄積するため、シンスプリントの原因になります。
3. 足のアライメント(足の構造)の問題
シンスプリントは、足の構造とも大きく関係しています。
特に次のような特徴を持つ選手は注意が必要です。
・扁平足
・オーバープロネーション(足の過度な内側への倒れ込み)
・足関節の柔軟性不足
これらの要因があると、ランニング時に脛骨の内側に牽引ストレスがかかりやすくなり、シンスプリントの発症につながります。
私は上記の特徴に全て当てはまります。ランニングの練習量、質が高くなると、足の裏の筋肉、関節が顕著に硬くなります。そうなると着地の衝撃を軽減することができずにダイレクトに脚にダメージがいってしまいます。
4. 硬い路面でのランニング
ロードでのランニング練習が中心の選手は、シンスプリント含めて脚の怪我のリスクは高まります。
私も例外ではなく、全ての練習をロードで行ってしまうとかなりの確率でシンスプリントを発症します。その為、週に何回かは芝生を走り、脚への負担を軽減するようにしています。
硬い路面では着地衝撃が大きくなるため、下腿への負担が増加し、シンスプリントの原因になることがあります。
シンスプリントの症状が出る予兆~防止のために~
シンスプリントが出る前に、体がサインを発しています。私はいつも下記のようなサインが出ています。
・シンスプリント付近の筋肉がかたくなる
・足の裏の筋肉がかたくなる
・臀部、腰が張っている。
・脹脛がかたくなる
・睡眠時間が減り、練習に集中できなくなる。
・毎日体が重たい、疲れている。
シンスプリントを悪化させる行動
シンスプリントは初期の段階で適切に対応しないと、
痛みが長引くことがあります。初期段階で適切に対処できれば、
痛みや違和感は短期間で治ります。
特に注意したいのが次の行動です。
痛みを我慢して走り続ける
軽い痛みでも負荷をかけ続けると、炎症が酷くなり、広がる可能性があります。痛みは炎症が悪化していくにつれて、下記のように症状が進行します。
- 軽症
- 走り始めたタイミングで軽めの痛みが出て、練習をやっているうちに痛みが消える。練習後も痛みが出ないことが多い。
- 中等症
- 走り始めたタイミングで出ていた痛みが、練習中も続くようになる。練習後も痛みが続き、しばらくしたら消える。日常生活のふとした時に一瞬痛みが出るようになる。患部を押さえると痛みがある。
- 重症
- 歩行や階段の上り下り等の日常生活で常に痛みが続く。練習前、中、後も痛みが続く。痛みが強く、練習を行うことができない。この状態になると疲労骨折の可能性が高くなります。
トレーニング量を急に増やす・高強度の練習頻度の増加
強化期間や大会前などで急に走行距離を増やす、高強度の練習が増加すると、体が負荷に適応できず、シンスプリントになるリスクがかなり上がります。
ケアを行わない
トレーニング後のケアを行わないと疲労が蓄積しやすくなります。また、もし痛みがある場合でも、ケアを継続しながら練習を行うことも可能です。
栄養・睡眠不足
練習内容に見合った適切な栄養・睡眠時間を確保できなければ、シンスプリントのリスクは大幅に上昇します。体は練習で強くなるのではなく、適切な栄養、睡眠経て成長します。私は体脂肪を減らす為に、高強度の練習を行っているのにも関わらず、無理な糖質制限を行った結果、シンスプリントが悪化し疲労骨折し、約3か月間走ることができませんでした。
私自身のシンスプリントの経験
私自身もトライアスロンのトレーニング中に、シンスプリントを何度も経験したことがあります。
何度も経験する中で、やっても良い痛み、危険な痛みが何となく分かってきました。
最初にトレーナーさんやお医者さん等専門家の診察を受け、練習を継続可能かどうかの判断を受けてください。その上で、練習継続の目安の一つとして参考にしてみてください!
やっても良い痛み
私が痛みを感じながら行う時は、軽症、中等症の場合です。重症の際はランニングは絶対に行いません。痛みが無ければ、スイム、バイクは行います。
・練習中に痛みは出るが、練習の初めから終わりまで痛みが一定で悪化していない
・練習を行った翌日、起床直後の痛みがない
・練習中は痛みが出るが、練習後1時間くらいで痛みが消える
・動きに影響のない痛み
上記のような状態では、痛みがあってもケアを続けながら練習を継続することができ、痛みも消える場合が殆どです。
危険な痛み
日常生活で常に痛みがでるようなら絶対に痛みが出る練習はやめてください。下記に当てはまるなら、軽症、中等症でも状態が悪化する可能性が高くなります。
・練習を行った翌日、起床直後に痛みがある。また、起床直後の痛みが日に日に強くなる
・練習後の痛みが長引く
・練習中、どんどん痛みが強くなる
・痛みで動きが崩れる
この状態で無理に練習を続けると、かなりの確率で疲労骨折になってしまいます。
シンスプリントを防ぐために意識したいこと
シンスプリントを予防するためには、
いくつかのポイントがあります。
トレーニング量を徐々に増やす
急激に距離を増やすのではなく、体が適応できる範囲で負荷を上げていくことが重要です。
増やす距離は、選手それぞれの体力や回復力で変化しますが、
週3回以上、疲労で動くのが辛いと感じるようなら、練習のやり過ぎの可能性があります。
からだのケアを行う
ランニング後に
・ストレッチ
・マッサージ
・アイシング
・入浴
などを行い筋肉のケアを行ってください。
特に、足裏のマッサージ、股関節の可動域の確保、臀部、腰のケアを重点的に行います。
加えて、私は超音波治療器や、伊藤超短波のエスパージを使うことでケアの質を高めています。
超音波治療器、伊藤超短波のエスパージを使ったケアは、私が今まで行ってきた様々なケアの中で一番有効と感じました。
コンディション管理
シンスプリントを防ぐために、また、もし痛みが出た場合にも、体の回復力を上げる為に、睡眠と栄養を意識してコンディション管理を行っています。
練習を継続しながら痛みを減らす方法
もし痛みが出てしまった場合にも、私は練習を継続しながら痛みを減らしていくことができるようになってきました。ただし、軽症、中等症の場合のみで、重症では継続しながら治すことはできません。
練習を継続しながら痛みを減らす方法
①治療は定期的に行くこと
→個人的には針治療が効きます。
②栄養・睡眠を適切に行うこと
③超音波治療器・エスパージを活用すること
④整備された芝生や土の上で走ること
超音波治療器・エスパージを活用することは、私の中で最強のセルフケアだと
感じています。
栄養・睡眠も練習を継続しながら痛みを減らしえ行くうえでかなり重要な要素になります。
②、③については別記事で紹介します!
私が練習を継続しながらシンスプリントの痛みをなくすために本当に重要と感じたことです。
まとめ
シンスプリントは、
ランニングやトライアスロンなどのスポーツ選手に多く見られる症状です。
ただ、痛みが出たときに適切なケアを行うことで練習を継続しながら治せる
故障でもあります。
トレーニングと同じようにケアにも時間をかけることで、
シンスプリントの防止、痛みが出てしまった場合にも、
練習を継続しながら痛みをなくしていけるように取り組んでいきましょう。
